【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第3章 【R指定】後宮の外に毒の華が咲く③
その行為が、深い意味もなく、衝動的に壬氏が用意してしまったモノだと。
気持ちの整理位は出来る時間があった。
(すぐにムキになって馬鹿みたいに…。)
いつもは冷静に公務をこなすのに。
月娘の事になるとすぐにムキになる。
それはこうして喧嘩の元になるのだ。
「まさか瑞月様から婚姻のお祝いを貰えるとは思いませんでした。」
「それは違う!!」
慌てる壬氏を横目に、月娘は木箱を開けて、中の媚薬を1つ食べた。
「っ!!!」
簡単に媚薬を食べた月娘に、壬氏の体が固まった。
「………………。」
しばらく無言で、月娘が食べ終わるのをただ見ているだけだった。
「………大丈夫なのか……?」
食べ終わっても顔色1つ変えない月娘に、壬氏は不思議そうに聞いた。
「……体に免疫が付く位には食べ慣れてますので……。」
「!!??」
驚いている壬氏を無視して、月娘は木箱を受け取った。
「さすが猫猫ね。今まで食べてきた中で1番美味しかったわ。」
(!!全部バレてる!!)