• テキストサイズ

【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第17章 【R18】毒の華は華麗に咲く②


「…夏兄様…何を言ってるの?」



沈黙が続き声を出したのは月娘だった。

月娘は夏潤が言った言葉を理解出来ないでいた。



子供が出来にくい?

自分が?



そんな事今まで言われた事が無かった。

夏潤の出まかせだと思うのに、そう思い切れない気持ちもあった。



夏潤は絶対に月娘は皇后にならないと毎日言っていた。

そう言われたのはいつからだっただろうか。

根拠の無い嫌がらせだと思っていたが。

月娘はずっとこの事を言っていたのだとやっと理解した。



「……旧後宮での出来事の後、枋家でも月娘の体の診察をしていた。」

月娘も覚えていた。

彼女は女医だったので、皇室の宦官よりもずっと月娘の心は穏やかでいられた。




月娘の体が少女から大人に変わる頃も、月娘はその女医には全部話せた。




彼女が月娘を不妊だと判断したのだろうか。

月娘は抱かれている壬氏の腕を掴んだ。
/ 408ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp