【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第16章 【R18】毒の華は華麗に咲く
猫猫達が部屋を出ていくのを見送って、壬氏は我慢出来ない様に月娘を抱き締めてきた。
「…月娘…。会いたかった。」
「………………。」
スリスリと月娘の首元に縋り付いてくる壬氏を、月娘は引き離そうとは思わなかった。
このまま放っておいては、壬氏は月娘から離れないと分かっていた。
「…瑞…。あなたね…。」
月娘は自分の怒りを表して壬氏に嗜める声を出した。
「んっ…。」
しかし壬氏は月娘が何か言う前にキスをする。
「ちょっ……んっ…!瑞っ……!」
何度も壬氏の唇を離そうとするが、壬氏は月娘の抵抗を無視して何度もキスを繰り返す。
「………………。」
ちゅっちゅっと何度もキスをしてくる壬氏に。
諦めたのは月娘の方だった。
月娘が抵抗をしないと分かると、壬氏は笑顔になり改めて月娘を深く抱き締めた。
壬氏の手が月娘の背中と頭に回ると、顔が近付いてくる壬氏に月娘は顔を上げてキスを受け入れた。