• テキストサイズ

【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第16章 【R18】毒の華は華麗に咲く


月娘は壬氏の呼び止めに、ジトッと睨んだ。

「……用があったけど、無くなったわ。」

「!!??それってどう言う意味だ?!」



月娘がわざわざ会いに来たという事は、絶対に自分たちの婚姻の事だろう。

それが無くなったと言われて、壬氏は目に見えて慌て出した。



「…はぁ…怖いわぁ。後宮に入ったら、宦官に指を粘る様に迫られるなんて。怖くて私は後宮なんて絶対無理だわ。」

「お前にそんな事をする宦官がいたら死罪だろ!!」

壬氏と月娘のやり取りが始まったので、高順は玉葉妃達をソッと部屋から出した。



「大体俺は後宮なんて作らない!」

「誰かさんの宮に入っても怖いわ。もし僑香(キョウコウ)が同じ事されたら嫌だもの。」

「エエ。スゴクイヤデス。」

巻き込まれた僑香も虫を見る目で壬氏に言った。



「俺は僑香にはそんな事しない!」

壬氏が月娘の肩を抱き、必死に揺さぶるが月娘は一向に壬氏と目を合わせようとしなかった。

その月娘の態度に、壬氏の顔がどんどん青くなる。
/ 408ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp