【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第15章 【R指定】初恋的回忆〜初恋の思い出〜⑥
壬氏はその行為が正しいかも分からなかった。
高順が月娘が傷付かない様に、夜伽を他の女人とすべきだったと言う言葉をやっと理解した。
月娘の中に自分のモノを押し入れた時に感じた強烈な快楽の前に。
月娘の苦しそうな顔が同時に目に入った。
分からない。
月娘を傷付けたく無いのに、自分が快楽の感情に身を任せたら、月娘の美しい顔は歪んだ。
「…月娘…ごめん…。」
誤りながらも、彼女の顔を緩ます事は到底出来なかった。
強い快楽と。月娘の全てを自分のモノに出来る背徳感。
知ってしまえば全てもう2度と手放せなかった。
月娘を自分の腕の中に収める幸福感。
壬氏は自身がこのためだけに存在していた様な気がした。
自分は月娘の為だけに生まれてきた。
そんな感情が壬氏を包んだ。
「はぁ…月娘…。もう果てそうだ…。」