• テキストサイズ

【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第13章 【R指定】初恋的回忆〜初恋の思い出〜④


その侍女は間違いなく月娘にやられたと言いふれた。

そして月娘に聞きたくても、月娘は何の弁解もしなかった。



月娘の悪い噂が止まらない。



(だけどそれだけが月娘を正妃に出来なかった理由じゃ無い…。)

皇后妃の血縁の美雨(メイユイ)。

宰相の娘の雪(シュェ)

この2人を女官見習いから外す事は出来なかった。




「……………月娘……。」

こんなに時間も力も使っても、結局は思い通りに出来なかった。




1番の理由は…。

未だ帝から男児が育たない事だった。



帝に男児が産まれたら、この東宮の座なんてすぐに空けるのに…。




「……………………。」

そう考えた時に、壬氏は目を大きく見開いた。




「………月娘との婚姻を取りやめる……。」

「殿下!!」

壬氏の言葉に高順は驚愕の声を上げた。



「……帝の東宮が産まれたら…俺も月娘も皇室に囚われる事も無い……。」



月娘が正妃になれないなら。

俺が皇太子で居る必要も無い。
/ 408ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp