【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第2章 後宮の外に毒の華が咲く②
「……そうなの……。死んでちょうど良かった。」
「月娘!!」
おや?呼び捨て?
月娘の言葉に叱責した壬氏に、猫猫は2人を見た。
「この後宮で、妃が死んで良かったなんて軽々しく言うな!!」
「………ごめんなさい…。」
壬氏に叱責されて、目を伏せて謝る月娘を見て、猫猫はやはり流行歌の様な印象は受けなかった。
「小閔と接触していたって侍女からは話が聞けたの?」
「……お前から、トリカブトを受け取ったと言っている。」
「…………………。」
「何で、侍女を殺したんだ?侍女に罰を与える様に月娘が命令をしたんだろ?」
確かに状況は月娘が犯人だと言っている。
「自分の侍女を躾けただけよ…。」
「だからって殺す事ないだろう…。」
「………………。」
ため息を吐いて、頭を抱えている彼を見て。
久しぶりに声を出して言いたくなった。
私は渼妃など会ったこと無い。
侍女に下した罰は、一晩牢獄で過ごす事だ。
体罰を与えた覚えも無い。