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【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第11章 初恋的回忆〜初恋の思い出〜②


壬氏は本当は、他の人を正妃にしたいのかもしれない。

そんな不安が月娘の中で広がるのに、さほど時間はかからなかった。







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「今度の課題は面白そうですね。」




月娘達の間で、今日出された課題は話題になった。




壬氏へ誕生日のお祝いに贈り物をするのだ。

各自が贈る物は老先生から指示された。



月娘は壬氏がいつも腰に着けている佩玉(はいぎょく)の装飾品を頼まれた。

佩玉は身分を示す物でもあり、その装飾品を頼まれたのは、老先生の指示ではなくて、壬氏の望みなのだろう。



それがどんな意味を込められているのは月娘にも分かっていた。

月娘が知る限り、それほどの物を贈り物にするのは月娘だけだった。



月娘の贈った物をいつも身に着けていたい。

壬氏が望みそうな事に、月娘はため息を吐いた。



こんな壬氏の気持ちを疑うのは馬鹿げていると分かっている。

自分の事を公にする事は、壬氏を困らせる事だと言う事も。


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