【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】
第5章 花街に毒の華が咲く
服を着ていた時は、きっちりと肌を隠していて、少しの隙も見せない淑女の様な女人だった。
しかし服を脱いでみると綺麗な身体のラインに、出る所はしっかりと出ている。
月娘の身体付きは一目で男を知っていると分かった。
生娘にはない色気をしっかりと月娘は持っている。
(皇弟とすでに…?いや…月娘様の場合違う男とも…。)
「…………………。」
何やらあれこれ悩んでいる猫猫に気が付いて、月娘は薄っすら目を開けると猫猫を見ないで言った。
「…貴方の聡いところは気に入っているけど…あんまり考え過ぎると身を滅ぼすわよ。」
脅しともとれる月娘の言葉に、猫猫はビクッと肩を跳ねらせた。
深掘りしてしまっては身を滅ぼすのは自分だ。
(…この子なら、瑞の事もすぐに気付きそうだけど…。)
しかしそれは今では無い。
今はまだ宦官としての壬氏の側なら彼女が居る事は許せそうだ。
「ここの妓女達は凄いわね…。知らない事いっぱい教えて貰っちゃった。」
話題を変える様に月娘は話を逸らした。