• テキストサイズ

【薬屋のひとりごと】後宮の外に咲く毒の華【R指定】

第5章 花街に毒の華が咲く


いや、本当に月娘だとバレない様にしないと…。

明日の祭りは血祭りに変わってしまう。

綠青館の本気が試されているのだ。



(今ある材料で、月娘様に使える化粧品を作らないと…)

猫猫はすぐに父親の元に向かった。

月娘様は小姐達に任せよう。



従者に文を渡した僑香が戻る時には。

もう後戻りが出来ない所まできていた。



(ああ…旦那様…。どうか間に合います様に…。)

僑香が天を仰いで祈りを捧げている数時間後。

月娘の暴挙が皇室の太師に伝わった。





ーー

ーーー



「……何を考えてるんだ月娘は…。」

従者から文を受け取った太師は、僑香と同じ様に顔を真っ青にさせる。



今までの月娘の悪行が可愛く思えるほどの暴挙だった。

(こんな事、皇室にバレる訳にはいかない。)

太師はなんとか自分達で月娘を止める手立てを考える。



「太師。」

「??!!」

文を持って挙動不審の太師に声を掛けたのは。

今日に限って皇室で瑞月として公務を行なっていた壬氏だった。
/ 408ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp