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ハリー・ポッターと笑わないお姫様【1】

第7章 打ちひしがれた願い




「チユどうしたの?ってこれ本当?グリンゴッツ銀行に泥棒が入ったって?」
ハリーは目を見開き、記事を読みながら興奮した様子で尋ねた。


「あ、あぁ…そうらしいな」
ハグリッドは明らかにバツが悪そうに答えた。チユもその横で記事を読み上げる。


「泥棒が侵入した金庫は、持ち主によってすでに空にされていたので、被害はなし…だって。良かったね


「グリンゴッツ侵入があったのは僕の誕生日だよ! って事は僕たちがあそこにいる間に起きたのかもしれない!」


ハグリッドはその言葉を聞くと、急に目をそらし、顔色を変えた。
明らかに動揺しているようだった。


「さあ、そろそろ城に戻った方がいい。夕食に遅れちまうぞ」
ハグリッドは慌てて記事を無理やり奪い取った。
その不自然な態度から、何か隠しているような気配が感じられた。


「絶対、ハグリッドはこの件について何か知っている」
3人は互いに顔を見合わせ、そう思ったものの、今は夕食に遅れるわけにはいかない。
結局、何も聞き出せないまま、ロックケーキをお土産に持って急いで城へと向かった。

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