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ハリー・ポッターと笑わないお姫様【1】

第7章 打ちひしがれた願い




それから、スネイプは答えられそうにない難しい問題を何度もハリーに投げかけ、ハリーが答えられないたびに、意地悪な笑みを浮かべて嫌味を言った。

その後も状況が少しでも良くなる気配はなかった。
ついには、ハリーが無礼な態度を取ったとして、グリフィンドールから1点減点したのだ。



それからおできを治す薬を調合させる為に2人1組を組まされた、ハリーはディーン・トーマスと組み、チユとロンがペアになった。


スネイプが殆どの生徒全員に厳しく注意をして回った、どうもお気に入りらしいマルフォイを覗いて



「まだ1グラム足りていない…」
チユはブツブツと教科書と睨めっこしながら真剣に干しイラクサを量り、それから大鍋を掻き回す。


ロンは、今まで真剣に授業に取り組むチユを見たことがなかったので、驚きの表情を浮かべていた。
しかし、そんな真剣なチユだったが、彼女の大鍋からは、予想外の色の煙が立ち上っている。



「な、何で…!」
とチユが驚きながらも、必死に確認したが、干しイラクサの量も角ナメクジの茹で方も完璧なはずだ。


「ねぇロン、これどうしよう…」
と焦りながら振り返ると、ロンの大鍋からも奇妙な色の煙が漏れていた。


「ロンもなの!?」チユが突っ込み、ロンは「ああ、もう!」と焦りながら鍋をかき回す。



その時、突然スネイプがいまいましげに怒鳴った。「馬鹿者!」



チユとロンは思わずビクッと身を固め、自分たちが叱られたのかと焦る。
しかし、どうやらネビルが大鍋を溶かしてしまい、薬が溢れて辺りが薬だらけになってしまったようだ。



「医務室へ連れて行きなさい」


スネイプはシェーマスに言いつけると薬が身体中にかかり、痛みでしくしくと泣きじゃくるネビルを立たせた。



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