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ハリー・ポッターと笑わないお姫様【1】

第6章 黄金のグリフィン



対岸のホグワーツ城に到着すると、ハグリッドは全員の到着を確認し、大きな拳で扉を力強く叩いた。

扉がゆっくりと開くと、そこにはエメラルドグリーンの帽子をかぶった初老の魔女が立っていた。髪はきっちりと結い上げられ、姿勢は非常に整っていて、隙が全く感じられなかった。


チユはこの魔女に沢山叱られることになるだろうな…と、彼女の厳格な雰囲気に思わずそう感じた。


「マクゴナガル先生!イッチ年生達をお連れしました!」

「ご苦労様です、ハグリッド。ここからは私が預かりましょう」


そう言って、マクゴナガル先生は新入生たちを大広間へと案内していった。チユたちもその後に続き、大広間の入口前に到着する。


「ホグワーツ入学おめでとう。歓迎会を始める前に、皆さんが入る寮を決めなければなりません。」


マクゴナガル先生の説明によると、ホグワーツでは寮ごとに点数が与えられる仕組みがあるそうだ。良い行いをすれば自分の寮に得点が入り、規則を破れば減点される。学年末には最高得点の寮に名誉ある寮杯が与えられるという。

そんな物はなんとも興味がなかった。
「寮杯を取ったところで一体なにになるんだろう…」なんて事をぼんやりと考えていた。


ただ、教室では同じ寮の生徒たちと勉強し、自由時間は寮の談話室で過ごすことになるらしい。もしマルフォイやグレンジャーと同じ寮になったら…きっとストレスが溜まるだろうなと、不安が募った。


ロンによると、あのグレンジャーもグリフィンドールを希望しているらしい……。


マクゴナガル先生は寮の仕組みを簡潔に説明した後、「学校側の準備ができたら戻ってきますから、静かに待っていなさい」と言い残し、部屋を出て行った。


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