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ハリー・ポッターと笑わないお姫様【1】

第5章 ホグワーツ特急での出会い



ホグワーツ特急はどんどん進み、牧場の傍を通り抜けて行く。


最初はチユの容姿から話しにくそうとイメージを持っていたハリーだったが、先程無邪気に笑うチユの姿を見てそんな考えは何処かに行き、次第に打ち解けるようになっていた。

12時半頃、リーマスの作ってくれたサンドウィッチを頬張っていると、やってきた車内販売のおばあさんから驚く程、大量のお菓子や飲み物をハリーが買った。

バーディー・ボッツの百味ビーンズ、風船ガム、蛙チョコレート、かぼちゃパイ、大鍋ケーキなど様々なお菓子たちをチユ達にも分けてくれたのだ。

ハリーは蛙チョコレートを食べるのは初めてだったらしく、飛び出す蛙に驚いて、その様子をロンは笑い、チユはつい先日リーマスの家でハリーと全く同じ様に驚いた事を思い出し苦笑いした。


すると、コンパートメントの扉を叩く音が響いた。


「ごめんね。あの、カエルを探してるんだけど見なかったかな?……トレバーって言うヒキガエルなんだけど」


現れたのは私達と同年代の男の子だった。ずんぐりとした体型で、いかにも気の弱そうな感じがする子だ。


「いや……見てないけど」

「どうしよう、いつも僕から逃げてばかりなんだ」


男の子はついにメソメソと泣き出してしまった。


「カエルを見つけたら直ぐに知らせるよ」

「ありがとう…!僕はネビル。ネビル・ロングボトムっていうんだ。じゃあ見つけたらよろしくね…!」


そう言ってネビルは去っていった。


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