第6章 【親友】
海里と初めて会った日。
海里は、川原の草むらの中で、不審者の男に襲われていた。
『やっ...やだぁぁぁッ!!だっ誰かッ...助けてぇッ...ッ!!』
『誰もこねぇよこんなところッ...!死にたくねぇなら大人しくしろ!!大丈夫だ...すぐ気持ち良くなるからなァ....ッ!!』
ガァンッッ...ッッ!!!
『だっ...大丈夫か....っ!?』
俺は、近くにあった空の自転車で、海里にのしかかっていた暴漢をぶん殴っていた。
『だ...だれぇ......?』
海里は、学ランを脱がされかけていた。
その大きくて美しい形の瞳から、涙をぽろぽろと流していて。
「...もしや、同情で俺を抱いたのか...?」
海里の声に、はっと我に返る。
「ッ...!!それで、俺はお前を抱いたりなんか....ッ!!」