第6章 【親友】
「お前のお気に入りの女優、未成年淫行で芸能界引退するらしいな」
海里はそう言いつつ、優雅な笑みを浮かべた。
「昨日俺もニュースで見たから知ってるんだよ!!朝からその事実を突きつけてくるなぁ!!」
だんっ!!と、俺は自分の靴箱を殴る。
海里に涼しい顔して近寄られ、肩を組まれた。
「そしてお前のお気に入りのアイドル、結婚したらしいな」
ーー貴族か?こいつの高貴な笑いといったら...
「それも知ってる!!もうやめろぉっ!!」
そう、この海里、俺が恋心を抱いた女子全員に、惚れられてしまう程美しいーーーが、
お世辞にも心まで美しいとは言えないような少年だった。
「けっ♡こ♡ん♡」
海里に耳元で呟かれ、俺は頭を抱えた。
「ぐぅう!!やめろぉ!!」