第3章 【先生】
「....空くん...」
リビングにいたのは、皇泪(すめらぎるい)でした。
色素の薄い長い髪をサラリとさせて、振り返ります。
「ふふっ」
と、皇空は、泪に抱きつきます。
「弟のにおいっ♡♡」
「たはっ、空くんもうどうしちゃったの...今日遅かったねぇ」
いつもの事なので、皇空の弟、泪はあまり抵抗しません。
「あー!!泪お兄ちゃんたちまたいちゃいちゃしてるぅー!」
と、妹たちに茶化される兄2人でした。
そして、マイペースな雰囲気が、非常によく似通っています。
「ん..泪、お兄ちゃんには色々あるんだよねぇ...」
と、心底嬉しそうに、皇空は泪に抱きつき続けます。
「やっぱり僕...弟が1番好きっ♡♡」
「そっかぁ知ってるよ..」
そして平和な家族の夜はふけて行きます。
皇空が昇天した事ない理由、それは弟への異常な愛..。
それは、禁断とも言える...
完