第3章 【先生】
先生は白衣を翻し、去っていってしまった。
「やっ...山田泉くんっ...」
と、次に現れたのは、羊のようにフワフワとした髪の毛の、男子生徒。
「ん?俺に何か用か?」
「あっあの...、皇先生には、気をつけた方がいいよ...っ!あの先生、男子生徒を襲うんだ...っ!」
ーーーん?
えっ
ええーー!?
「でもっ、それって噂だろっ...!?」
ーーーあの優しげな先生が...ありえん!でも、さっき...
『多分....ね.....』
..って、イヤイヤ!!
「心配ありがとう、でも俺行くよっ!」
と、理科準備室に俺は向かった。
その、後ーーー
「ありがとう..僕の噂を流してくれて..約束通り、週末デートに行こうねぇ」
皇先生が、その男子生徒を抱きしめていた。
その事を、俺は永遠に知らない。
「嬉しい..先..生...♡」