第2章 【幼馴染】
「ああそうだ"晶くん"っ!俺は可愛いぞ!」
ガクッと、ずっこけてしまいそうになった。
"晶くん"は、幼稚園の頃、千聖に呼ばれていたあだ名だ。
ーーーほざけ、バカ...
そうだ、千聖は無敵だった。
ーーーじゃあなんでさっき訳わからんとこで照れたんだよ...!
高身長の身体を揺らされ、豪快にわはわはと笑われる。
ああもう.....!
「好きだ....千聖......」
昔から、千聖に振り回されてばかりだった。
ーーーだから、本気で告白されて、少しは俺に振り回されろ!
ーーーー千聖が可愛い事なんて、俺が一番知ってる...!!
「晶大、俺も大好きだぞっ!おおっ!両想いだぞっ!!」
千聖は、はにかむ。
ーーーくそっ...いい加減ちょっとは照れろよ...!!
俺ばっかり、ガチで喜んでどうする....!
「千聖...口開けろ....」
「俺と付き合って下さっーーん?俺は口を開けたぞ!」
不意に、千聖にキスをする。
眼鏡が、ぶつかり合った。