第9章 【初恋】
そのまま、海里は自信満々に美しい笑みを見せてくる。
「何でも...良いのか...?」
「ああ、構わないさ...」
俺は、グイッ...!と海里の唇を指で擦った。
「んッ...ぁ...ッ!」
一瞬にして、海里は表情を崩す。
「ああすまん海里...お前唇で"イクッ♡"ってなっちゃうんだもんな...」
悔し紛れに、ニヤニヤとからかってみる。
海里を、何気に押し倒してみたりして。
「ほんとに...お前は下品だ...」
「李太...」
暗がりの中、ベッドの中で、海里は方腕を伸ばす。
その艶かしい裸体を、惜しげもなく晒して。
「来いよ...早く...」
その言葉とは裏腹に、赤い顔を手で隠しながら、海里は誘ってくる。
「...俺と寝る時は、急に甘えん坊になるんだな、お前...」
「そうかも...しれないな...」
ギシ、と、裸体の海里の横に座った。
「認めるんだ...普段はあんなに俺様なのにな...お前...」
そして、頭を撫でてみる。
「...来て...」
そしたら、無邪気な微笑みを見せ、もっと俺をせがんできた。
「李...太....................」
俺は海里の唇を、ぐにっと弄り、そのまま身体を重ねて口付けをした。