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愛おしい彼は、僕の...《R18》

第9章 【初恋】




「それでさぁその時弟の昴がさぁ〜っ」


「やっぱりお前の弟可愛いじゃねぇかっ!」


「ねぇねぇ〜海里、今日お前んち行ってもいい〜?」


「李太、まだ課題も終わってないだろう?そっちに取り組まないとだな...」


帰り道、とある曲がり角でーーー


ドンッ!!


「わぁっ!!」


ーーーやばい!カナエが誰かとぶつかった!エラく美し過ぎる、華奢な体格の少年と!


しかし、その瞬間跳ね飛ばされたのは、美少年よりガッシリしているカナエの方だった。


「だ、大丈夫か!カナエッ!」


「あ、いや俺は大丈夫だ、瞬...」


「海里...お前よく無事だったな、結構な勢いでぶつかられてたけどどこも痛く無いか?」


「李太、俺はどこも痛くないから心配するな」


それぞれがザワザワと会話し合う。
どこの高校だろ?美少年ともう1人の少年は、別の学校の生徒のようだ。


「カナエッ!そうじゃなくてひとまずあの人に謝って!先にぶつかったんだから..!」


慌てて俺はフォローを入れる。泪はワンテンポ遅れて大丈夫〜?と、カナエの頭を撫でていた。


「あ、ああすみません!お怪我とかありませんか!」


カナエは真剣な表情で叫ぶ。


「...俺は大丈夫ですが」


そのえらく美しすぎる少年は、お人形のように冷たい表情で返す。


ほうっ...と、俺たち3人は皆見惚れている。


「さっすが海里サン...もう惚れられちまったか」


「...同じ高校の、菜太朗程では無いさ」


泪が、急にぐりんっ!と俺に顔を向けてくる。


「だめだねぇ...あんまりあの子を見つめすぎたら、僕、浮気になっちゃうっ」


「...俺の顔見て休憩すんな...泪...」


割と本気で俺は複雑な心境になる。


ーーーつーか浮気って何だ?まぁ泪の事だから、テキトー言ってるだけなんだろうけど。


「たははーっ曲がり角で出会うなんて運命的だねぇっ」


泪は呑気に、美少年に話しかける。


「えっ...」


その瞬間、美少年の近くにいた男子高校生が顔を真っ青にする。


「..."仕込んだ!"?海里お前また何か企んでッ...!?」


「そんな妙な企みなど俺はしていない...良い加減行くぞ、李太」


美少年は、もう1人の少年と肩を組んだ。


「あっ..!ちょっと待って...!」


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