第8章 【ヌードモデル】
「ちょっ...!いきなり...!」
上半身を裸にさせられ、間近で見つめられる。
完全に、一条の顔が仕事モードに入っている。
ーーー顔、近くねぇ...?
「検査だ検査ァ...どんな体型なのか、見てんだよ...」
至極真剣な眼差し。
邪な感情は一切無いようだ。
ーーーすっげぇ...息...当たってる...
若干脚をモゾッ...とした。
「思ったより筋肉質だなァ」
と、急に、グッと胸筋を片手で掴まれる。
「さっ、触るのは無しだろ...ッ!いや、無しですよ!」
だけど、一条は手を離してくれない。
「もうちょっと華奢な体格の男性の絵を描きてぇんだよなァ...」
パッと手を離され、俺ははぁっ...と若干息を荒くする。
ーーーびっくりした...どっちが破廉恥なんだよ...ッ
「よし、後はテキトーに裸になって隣の部屋にきてくれ、早急になァ」
と、一条は部屋を出ていってしまった。