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愛おしい彼は、僕の...《R18》

第8章 【ヌードモデル】




ーーーは?なんだ、こいつ...


「ああッ!誰かぁ!誰か俺を助けてくださぁあああいぃッ!」


乾いた声で、男は叫び続ける。


「やめろ!あっ、いや叫ばないでください!」


アナタが俺を引っ張ったからこんなことに...!と説明している間、俺はこの男の口を手で塞いだ。


「もがっ...ああ口に触るなッ!破廉恥!も...やめろォ...ッ!」


抑えてるのに、その男は赤面で抵抗し続ける。


ーーーもしかして、この男...


その瞬間、頭の上に、ゴンッ!と何かが落ちてきた。


「いててッ!なんだぁ?」


俺の頭に落ちてきたものは、スケッチ帳らしかった。ハラリと、落ちた拍子にページが開かれる。


「ん...?これ、えっと...」


名前まだ聞いてなかったな、と男を振り返る。
男は頭を抱えてぐったりと肩を落としながら、喋ってくる。


「一条獅央」


よく見れば目の下に黒い隈があった。結構格好いい、涼しい顔している。年齢は20代半ばといったところか。


「一条しおう...サンが描かれたやつですか?すごい...やっぱりお上手ですね...」


そこには、女性の裸体の絵ばかり描かれてあった。


「ああそうだァ!」


食いつきが凄まじい。この一条という男。


「女性の裸体画ばかり描いてます〜ってアピールして、カモフラージュするつもりだったのによォ!男性が恋愛対象なのを...今の反応でバレて全て台無しになっちまった...ッ」


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