第7章 【彼氏】
「ん...ふ...ッ」
体を離させようとしても、雷は力が強いので、びくともしない。
唇を離される。
ーーー誤解...だよ....雷...!
「泪っ..好きだっ...好きだっ...だけど俺ばっかりじゃん...っ!!」
ーーー違う...
僕も...雷に本気で恋しているのに....っ!
「...うっ....」
その瞬間、クラリときて、僕は崩れ落ちる。
雷に抱き止められた。
「やっぱり...俺に触られた時だけ、泪は倒れそうになるよな...」
はぁ...はぁ...と、息を整える。
「...倒れそうになる程、本当は俺を嫌ってるんじゃないのか...!」
ーーーそれは違うよ....!
雷を、これ以上、傷つけたくない....
僕は覚悟を決めて、雷の身体を抱きしめ返した。