黒バス triangle SS~secret story~
第7章 キセキと人狼をやってみました。
「という訳で、茶倉はどうするのだ?」
「優っちはオレを信じてくれるッスよ!」
「黄瀬ちーん、本気でヒネリつぶすよ~」
困った。非常に困った。
いつの間にか大変なことになっていた。
簡潔に言えばあっくんが人狼であることを涼くんが当ててしまった。
涼くんが占い師で間違いないだろう。
私はどうすればいいのか、一瞬で決める。
「真くんはどう思う?」
覚悟を決めて、まだ役職不明の真くんに振った。
これが普通の私がするであろう返し方。
しかもこれなら思案する余裕も生まれる。
精神的にゆとりも出来た…気がする。
「俺は…そうだな…。」
真くんも迷っているみたいだった。
「霊媒師が名乗らない今、青峰が人狼かどうかもわからない。だが青峰が人狼だったようには思えないのだよ。だから黄瀬を信じることにする。」
「そっか…」
焦る気持ちを必死で隠す。
「でもここで人間を選んじゃったらお終いになるかもだよね?」
「青峰が人狼ではなかったらな。でも俺も紫原だと思う。」
どうやら真くんの意見を、変えるのは危険なようだ。
「ボクはみんなの意見に従うことにしました。」
テツくんには、意見を聞く前に答えられてしまった。
これはあっくんを守れない。
ここでムチャして2人ともバレるんだったら、自分の守りに徹した方がいいのかも。
考えるしか出来なかった。
「あっくん、本当に人狼?」
「言うわけねーじゃん。」
じっとあっくんを見つめる。
私の意志を伝えるため。
「わかった、優ちんの勝ちでいーよ。」
気持ちが伝わったらしい。
あっくんが降参というように、両手を挙げる。
「でもハンバーグは譲らないから。もう一人の人狼、絶対勝ってよね~」
「まだいるッスか…?!」
「大くんじゃなかったんだね。」
「でもあと1人なのだよ。」
「一体誰でしょうか…?」
次のターンで全てが決まる。