黒バス triangle SS~secret story~
第7章 キセキと人狼をやってみました。
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《六回戦》
「これで時間的に最後だな。」
征くんが宣言したことで、誰かがぽつりと呟く。
「普通じゃおもしろくねぇな…」
征くんはその言葉を聞き逃さなかったようだ。
「そうか、なら罰ゲームでも設けよう。そうだな……負けたチームは夕食抜きでどうだ?」
その罰ゲームにみんなが驚愕する。
人狼なんて呑気にやっているが、今は合宿中だ。
夜ご飯抜きなどという地獄には耐えられそうになかった。
「ちなみに、優。今日の夕食は?」
夜ご飯を作るのはマネージャーの仕事なんだけど…
さっちゃんが作るのは(色々な意味で)危険だし、他にも仕事はあるし、私はむしろ作りたいので全員分を1人で作っている。
だから食事は私の仕事。
「えっと…ハンバーグにしようと思って。準備は出来てるからもう焼くだけだよ。」
「なんだと!」
全員の目が輝いた。
『ハンバーグ』というワードだけでここまでやる気が出るのか。
お肉のパワーは凄いなぁなんて改めて感じる。
「優のことだから、ソースも複数あるんだろ。」
熱気をさらに掻き立てるように、征くんが追い打ちをかける。
「うん、デミグラスと和風とチーズソースを用意してるよ。」
私もそれに乗ってそう答えた。
獲物が大きければ大きいほど、本気の勝負となる。
本気の騙し合いなんてちょっと怖いけど…
その恐怖心より好奇心の方がよっぽど大きかったのが本心。
ラストバトル。
より一層緊迫した状態で、本気の騙し合いが始まる。