黒バス triangle SS~secret story~
第7章 キセキと人狼をやってみました。
夜。
残念なことに大くんは人狼じゃなかった。
まあ大くんが処刑された時点で終わらなかったと言うことはそういうことなんだろうけど。
昼になった。
夜の間に真くんが殺されてしまった。
残っているのは
私
あっくん
征くん
の3人。
この中に人狼が…?
「ボクが人狼だ。」
「征くんは人ろ…え?」
さらりと述べられたから、さらりとスルーしそうになった。
「え?!征くん人狼なの?!」
驚きを隠せない。
言っちゃっていいの?
「じゃあ私たちの勝ち?」
「勝てるならね。」
人狼と正体を明かしたはずなのに余裕の笑みだ。
「でも私とあっくんは人間だから…ここで征くんを殺せば………あ、」
わかっちゃった。
征くんの言葉の意味。
確かにあっくんは人間だ。
だけど『普通』とは違う。
…唯一人狼側の人間、狂人だったんだ。
「気がついたようだね。」
征くんの目が細められる。
その目は全てを見透かしているようだった。
「敦は狂人だ。」
「そうだよ~」と相変わらずマイペースなあっくん。
「悪いが優には死んでもらう。」
「優ちん、ごめんね~」
…私が最期に見たのは2人の笑顔だった。