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隣の席の蜂楽くん【ブルーロック】

第4章 かいぶつ


 ちょうど柚が廊下を横切ろうとした時だった。近くで蜂楽が、と聞こえた。
 見たことあるサッカー部の部員達が部活に向かおうとしているところのようで、思わずサッと端に隠れて耳を傾ける。
「あいつ、マジこないだの試合ありえねぇ。味方がいない所にパス出しやがって」
「ちょっと上手いからって、ボールキープし過ぎなんだよ」
「だよなー」
(どうしよう。蜂楽くんチームメイトと上手くいってないのかな?)

 サッカー部は選手権の決勝まで進んでいる。あと一勝で全国だ。
 こんな大事な時に悪口言い合うなんて、チームとしてどうなの?
 柚は悶々としながら教室へ向かうと、まだ蜂楽がいて、通学バッグを背負うところだ。

「蜂楽くん、先生が明日には進路希望票出してって」
「あ、忘れてた。りょーかい」
「今から練習?頑張ってね!」
 あんな陰口なんかに負けてほしくないと思って、まっすぐハニーレモンの瞳を見る。
 蜂楽は驚いたように瞳を見開くと、すぐにニッと笑った。

「委員長、次の試合見にきてよ。絶対勝つから」

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