第7章 運命の人
「蜂楽くんの夢は、サッカー選手になることでしょう?恋だの好きだの言ってる暇あるの?」
棘のある言い方に蜂楽は口角を上げる。いつものきゅるんとした笑顔じゃなくて。そのまま柚の両肩をそっと掴む。
(絶対悪いこと考えてる…)
「俺の夢は世界一のサッカー選手になること。その夢が叶った時に、隣に柚ちゃんにいてほしいって思ってるよ」
ハニーレモン色の瞳が妖しくきらめく。
蜂楽の指で愛おしそうに頬を撫でられ、そのまま唇が重なった。
初めてのキスはチョコレートの味。
この時思った。もう私はこの瞳から逃れられないんだ、と。