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She is the pearl of me. @ 忍足侑士

第41章 デートの日3



 ✜

美味しかった、と野菜と鶏肉のにゅうめんを食べ切った真珠。
「ちぃとは顔色、よぉなったな」
「お腹空いてただけかも」

ローテーブルの斜向かいに座っていた侑士は、頬杖をついた。

「食わへんダイエットは、リバウンドしやすいで」

うぐ、と目を逸らした真珠に、溜息をつく。

「痩せる必要ないやろ」
「いやぁ、えっと、うん...
 過去最高記録を叩き出してしまいまして...」

モニョモニョと口籠る。

「何kgなん?」
「女の子のトップシークレットをさらっと聞かないっ」
「単に数字が増えただけで痩せな、思うんもんちゃうで」
「男の子はさぁ、筋肉つくからいいじゃん。
 ましては、ゆうはスポーツマンなんだし」
ちなみに何キロ?と聞く真珠。

「60後半行ったり来たりやね」
「ゆうの身長なら適正体重だと思う」
ギリギリなんだよ、と腹部を腕で隠す真珠に近づく。

なに?と見上げる真珠のひざ裏と肩に腕を回した。

「っわぁっ!?」

咄嗟に首にしがみついて、なにっ!?なんで!?と慌てる真珠に、ガクトも無いな、と軽いスクワットする。

「痩せんでええ。
 どぉしても言うなら、ダイエットやのぉて筋トレしいや」

そのままラグに座り、組んだ脚の上で抱きすくめる。

「腹筋できない...」
「足上げの方が、楽やけど効くで」

膝から降りた真珠に、仰向けになって伸ばした脚を上げる。

「上げて、腹に力入るところでキープ」
「ふむ」
「ゆっくり、踵着かんぎりぎりまで下げ」
「下げ、ふぐっ!」

真似をして震えている浮いた肩を、耐える、と抑える。

「ムリムリムリっ」
「無理ちゃう。1、2、3、」
「何秒っ!?」
「10秒」
「むりー!」
「6、7、8、9、10」

カウントに、ぜぇ、と脱力する真珠。

「せ、先生、スパルタすぎやしませんか?」
「基本の筋トレや。楽な方やで」
「スポーツマンの基本は素人にはスゴ技〜っ」
「体力、無さすぎや」

ぐったりとする真珠の隣で、俯せになって腕を頭を乗せた。

「あ、なんかこの角度いい」
寝返って、ふふ、と笑う真珠。
「こっちもええ角度やで」
肘をつく真珠が着る侑士のTシャツ。
重力で弛む首元から、キャミソールと下着が覗いている。

「えっち」
「すけべ」
「あれ、なんで最後『ワンタッチ』?」

知らん、と顔を見合わせて笑った。

 ✜
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