She is the pearl of me. @ 忍足侑士
第38章 戦友(ライバル)と後輩(ルーキー)
「ねえ」
ドリンクを取りに行った桃城が離席中、越前に声を掛けられた。
「あんた、ずっと敬語なんだね」
「え?ああ、クセのようなものなので、お気になさらず」
「あの人にも敬語なわけ?」
あの人、と考え、侑士のことだ、と気付く。
「以前は。
お付き合いを始めてからは、少しは、砕けて話していますけど」
「珍しいね」
「そうですか?」
「だって、あんたの方が年上じゃん」
まあ、そうなんですけど、と逸らした目線の先に、侑士を見つけた。
声をかけようとしたが、ドリンクバーの前にいた桃城が先に気付き、忍足さーん!と手を振った。
絡む桃城をうるさそうにしながら席に向かってくる。
「ごめんね、呼び立てて」
「どういうことやの?
なしてこうなってん?」
ラケットバッグを桃城と越前と同じように、通路の角に置くと、ちす、と言った越前に会釈した。
えっとね、と、順を追って事の次第を話す真珠。
相槌を打ちながら聞いていた侑士は、真珠の腕を取る。
「けがは?」
「大丈夫。かすり傷一つ無いよ」
「携帯か本、見ながら歩いとったんやろ?
あれ、危ないからやめぇ言うたやん」
「あ、バレた?」
脚は?とテーブルをの下を覗き込む侑士に、平気!とストレートパンツにスニーカーの脚を振る。
「堪忍なぁ、身内が迷惑かけて」
屈めていた背を伸ばした侑士と、すみませんでした、と謝る真珠に、いえいえ、と桃城は笑い、越前はじっと見ている。
「なんや?」
怪訝そうに言う侑士に、別に、とダルそうに椅子の背もたれにもたれ掛かった。
「You're being too soft on her.」
え?と固まる真珠に、侑士は、不敵に笑ってみせた。
「Are you jealous of me?」
「Beats me.」
鼻で笑った越前は、つまらなさそうに頬杖をついてそっぽを向く。
「なんだ?なんて言ってんだ?」
「さあ?」
桃城と真珠は、顔を見合わせて、?と首を傾げあった。
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