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She is the pearl of me. @ 忍足侑士

第37章 君との時間がいつもの自分 ❦



腕の中ですやすやと寝付いている真珠の髪を撫でる。

ふと、時間を見ると20時過ぎ。

ぽかりとあいた唇に軽いキスをして起き上がると、ベッドの上でわしゃわしゃと髪を掻き、ふあ、と欠伸をした。

(姉ちゃん帰ってくる前に、シャワー済ましとこ)

床にくちゃくちゃに絡まって固まっている衣服を掴み上げ、下着だけ身に着けて私室を出る。

頭から熱めのシャワーを浴び、空の洗濯機にバッグに入れっぱなしだったタオルなども含めた洗濯物を放り込んで、洗剤とともに水を入れてスタートボタンを押す。

「ゆぅ?」
いる?と開けられた脱衣所の扉。

「いたぁ」
背後から腰に抱きつく真珠は、部屋のクローゼットから出したであろう侑士のトレーナーを着ている。

「寒かった」
「そら、堪忍なぁ。
 体、どうや?」
「んー、へーき」
「また一緒、風呂入る?」
「えー、うん、入るぅ」

シャツを捲りあげる真珠の手を掴んだ。

「すまん
 そろそろ姉ちゃん帰ってくるさかい、先済ませてもうたよ」
「じゃあ、誘うなよぉ」

腹部に回った腕に力を込められ、うげ、と喘ぐ。

「堪忍なぁ。
 はよ、済ませてき」
「はーい、お風呂、お借りします」
「借りるんやったら返して」
「頂戴いたしまする」

大人しく離れた真珠に、リビングにおるわ、と軽いキスをして脱衣所を出た。

 ✜

キッチンを漁り、うどんある、と考える。
冷蔵庫から残り少ない白出汁のボトルと卵を取り出し、冷凍庫を漁る。

(エビ...無いなぁ。銀杏も無い...
 かまぼこ、あったな。
 三つ葉、無い...あ、水菜。代わりになるやろ
 しいたけあるな)

野菜室から水菜、しいたけ。冷蔵室からかまぼこを取り出し、食器棚から広浅の陶器の深皿を出す。
水菜は根元をざく切りにし、かまぼことしいたけは薄切り。
生麺のうどんを袋の上からザクザクと切る。

リビングの方から聞こえる真珠の声に、台所おんでー、と深皿に卵を割り入れる。

「おうどん?」
「小田巻蒸し」
「『小田巻蒸し』?」
「おうどん入っとる茶碗蒸し」

茶碗蒸し、好き!とトレーナー1枚で侑士の腰に抱きついた。

「下、履きや」
「ゆーわくしようかと」

ちら、と裾を捲る真珠の頭を、アホ、と小突き、ちょお待っとき、と私室に真珠が履けそうなボトムが無いか探しに行った。

 ✜
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