She is the pearl of me. @ 忍足侑士
第32章 いとこと過去の経験
ただいまー、と言う姉の声と、こんばんは、という真珠の声。
「お邪魔します」
リビングに顔を出した真珠に、おかえり、と微笑みかける。
「た、ただいま?なのかな?」
「義理の実家でええんちゃう?」
にや、と笑った恵里奈に、もう、と苦笑いの真珠。
ご飯食べる?と聞く和美に、食べてきちゃいました、と真珠は申し訳なさそうに応えた。
そうだ、という和美。
「マコトちゃん、結婚式はドレス派?白無垢派?」
はい?と言う真珠に、オカンッ!と侑士は詰め寄る。
「ゆうちゃんはね、私は紋付袴よりタキシードかなぁ、と思うんだけど、マコトちゃんは、白無垢も似合いそうよね」
あ、ありがとうございます...?と、突然の話題に困惑している真珠。
「どっちがいい?」
「えーっと...
あ、タキシードならシルバーとか似合いそう...
袴、かぁ。和装のイメージがうまく浮かばない、かなぁ」
「そう?あ、七五三の写真見てみる?
5歳の袴の写真が...」
「いや、その写真でどうやって今の俺の袴、想像せぇ言うんや」
出さんでええよ、と恥ずかしそうに言う侑士。
「見たいけどなぁ」
ダメ?と言う真珠。
「あ、そう言えばそろそろ成人式の前撮りするんだっけ?」
はい、と母の言葉に頷く真珠。
「振袖、着るん?」
侑士の言葉に、うん、と答えた真珠。
「京都のおばあちゃんが成人式の時に仕立てた着物、取ってあるの。
お父さん、男兄弟で譲る人いないから、着ていいよって言ってくれたから」
小物だけ新調しようかなって、と言う。
「金糸に鳳凰の柄で素敵な振り袖だよ。
おばあちゃんのあとも、親戚のお姉さんとかずっと着てきた着物らしいから、着れたらうれしいなぁ、と」
振袖か、と真珠を見つめる。
「見たいな」
写真見る?という真珠に、ちゃう、と首を振る。
「振袖姿のマコトをや。
和装、似合うやろな」
「ゆうも似合いそう」
「そうか?」
「そうだ!花火大会みんなで浴衣で行こうよ!」
恵里奈の提案に、いいね、と真珠は笑う。
「絶対人、多いやん」
「なんだよー。彼女の浴衣より人混み拒否かっ」
「そういうわけちゃうけど」
おいで、と真珠の手を引き寄せたが、だめだよ、と恵里奈に奪い取られた。
「なしてや」
「マコは今から私と作戦会議なのっ」
作戦会議?と隣に立つ真珠を見上げた。
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