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She is the pearl of me. @ 忍足侑士

第27章 嵐の前触れ


「さっき言ってた『氷高祭』って、文化祭?」

せやで、と真珠の肩に頭を預ける。

「初日が校内公開、中日が家族公開で、最後日が中学生向けの体験入学兼ねた一般公開。
 最終日の一般公開日に合わせて、留学生が来んねん。
 俺、海外交流委員やから、それの運営せなあかんのよ」
「あれ?テニス部の企画もあるんじゃなかった?」

せやで、と、擦り寄ってくる侑士の髪を梳きなが、カレンダーを見る。

「今はクラス企画は前準備だけなんやけど、当日は留学生の対応、テニス部の企画。
 氷高祭の翌週からは、訪日中の校内案内とか交流体験の対応とかせなやねん。
 その交流体験はある程度は決められとるんやけど、フリーで各委員と留学生で自由に決めてええ枠があるんよ」

まあ、完全に自由や無いんやけど、と侑士はタブレットの画面に、日本らしい体験が羅列されているリストを表示する。

「これ、それぞれの企画、作らなあかんねんけど、女ん子が喜びそうなんが、わからへん」
「女の子向け限定?」
「俺んクラスに来る予定なんが女ん子なんよ」

これ、とまた違う細かなリストの『Therese Rorschach』を指す。

「読めない」
苦笑いの真珠。

「『テレサ』なんか『テレーゼ』なんかは知らん。
 『ロールシャッハ』言うたら、向こうの医学界ではよう聞く名前やね。
 年から言ったら、孫娘なんかもしれへん」
「ああ、それでゆうのクラスに?」

どうなんやろ?と振り分けに意味があったのかは分からない。

「文化祭しつつ留学生交流もって、大変ね」
「どうせやるんなら、いっぺんに済ませてまえ、いうことなんちゃう?」
「ドイツにも文化祭?学園祭?ってあるのかな?」
「こっちで言う『文化祭』は無いな。
 発表会とか、校外奉仕活動に近い地域交流みたいなんはあるけど」
「じゃあ、文化祭自体が結構、異文化なんだ」
だからその日程なのかな?と、文化(茶道、華道、座禅等)、芸術(書道、水墨画、歌舞伎等)、観光(都内寺院、茶屋、景勝地等)、体験(日本食作り-和食、弁当等-、紙漉き、水墨画等)など、侑士が見る資料のリストに羅列された日本文化に触れられる内容を見る。

「芸術は歌舞伎にしたんだ」

ふむ、と見て、空白の文化、観光、体験を二人で考え始めた。

 ✜

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