She is the pearl of me. @ 忍足侑士
第21章 たぶん、友達
青凪に腕を引かれて来たのは、小さな神社。
奥に進むと、一応、公園と呼べそうな遊具がいくつかあった。
ブランコに立って乗った青凪。
「何の用や?」
その安全枠に軽く腰掛ける侑士。
「どっちが告ったん?」
突然、青凪から始まった恋バナに、はあ?と眉を顰める。
「おっけ。侑士からやったんや」
「なんも言うてへんやろ」
「顔に書いたるで」
にしし、と笑う青凪が立って漕ぐブランコの鎖がキィ、キィ、と鳴る。
「俺もな、彼女おんねん」
「...へえ」
「オイッなんや、その顔っ!」
「元からこないな顔や」
腹立つ、と侑士を睨む青凪。
「侑士、俺がまぁ姉ちゃん事、好きなんちゃうか思っとったやろ?」
ふん、と柵から腰を上げ、隣のブランコの座面に立つ侑士。
青凪は、やっぱりお前嫌味や、と枠の上部を握っている姿から目を逸らした。
「『テニスと自分、どっちが大事?』聞かれたら、侑士はどない答える?」
「真珠はそないな事、言わへん」
「例えばの話やっ!」
悟りが悪いのぉ、と半眼に睨まれた侑士は、せやねえ、と懸垂のように枠を掴む。
「『なしてそないなこと聞くん?』て、返しとこか」
「『なんとなく』て返されたら?」
「『不安なことあるんか?』」
不安、と隣でブランコを立ち漕ぎする青凪。
「『なんや、心配なことあるんか?』」
続いた侑士からの質問に少し考えた青凪は、心配っていうか、と探るように答えた。
「『どうなのかなぁって』」
「あんさん、女心のかけらもわからんのやね」
「うっさいわ!女ん子ちゃうもん!
侑士こそ、わかるんかっ!?」
「少なくともあんさんよりはわかる気がするで。
ちゅうか、呼び捨てかいな」
「嫌なのかよ?」
あ、と言った青凪は、わざとらしく言う。
「ゆうは、わかるんか?っアホ!」
危ないやん!と侑士が枠にぶら下がって蹴ったブランコに掴まる。
「テニスに負けとる気がしたんとちゃう?」
そう言ってブランコの座面に脚をかける侑士。
「それ聞いた、人は、自分なかに、テニスと同じくらいの居場所、欲しいんに、見つけられへんのやろ」
これ効くな、とハンギングレッグレイズもどきを続けながら話す。
「侑士はさ、まぁ姉ちゃんのどこが好きなん?」
「...ノーコメント」
「答ぇや!」
「話しかけんといて、集中したいんよ」
「勝手に筋トレ始めんな!」
