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She is the pearl of me. @ 忍足侑士

第19章 Jealous Gaze



「「「なんでそこでビビるかなっ!?」」」

友人たちのあまりの勢いに、すいません、と反射的に謝ってしまう。

「そこはあえてリードしろよっ年上っ!」
「そっそんな事できる余裕も経験もないんだもんっ」

「現役男子高校生になにさせてんのよっ」
「そ、れは...おっしゃる通りデスネ」

「彼氏くんの忍耐力、やばぁ」
「はい、本当にできた恋人さんです」

「「「惚気はいらねーのよ」」」
「はひ、」

初めて、侑士と一晩以上を一緒に過ごしたのは先週の事。

「5日親、いません」
うん、と友人1の言葉に頷く。
「最初の二泊三日、一緒にいました」
ふむ、と腕を組む友人2。
「映画見て、ご飯作って、一緒に同じベッドでくっついて寝て」
ねえ、と友人3。

「「「その間、セックス無しってある?」」」
あけすけな友人3の言葉に目を逸らす。
「その彼、実在する?」
「イタイ子認定しないでっ!?」
いるよ!と携帯を取り出す。
どれどれ、と訝しげな友人に突きつけたのは、自室のベッドに背を預けて本を読んでいる侑士。

「隠し撮り?」
「『撮るよ』って言うと、『やめぇや』って撮らせてくれない」
「雰囲気、ある子だね」
かっこいいかも、という友人から携帯を伏せた。

「背いくつ?」
「えっと、たぶん、180ないくらい?」
「高3?」
「いえ、まだ1年生」
やっば!と言われて、少し考える。

「お付き合いするってさ、やっぱり、その...
 ほら、そういう、こと?できないと...成立しない?」

決して豊富ではない恋愛知識を総動員させても答えが出なかった疑問を、それなりに恋愛経験を持つ彼女らに聞いてみる。

「そうとは言い切れないけど...」
「体の相性で長続きするか決まる気はする」
「余計悩ませてどうすんのよっ」

そうか、と俯く。

「ちゅーはするの?」
「シマ、ス」
「じゅじゅはさ、シたい?」
うーん、と、悩む。
「触れて、みたい2.5割。怖い7.5割?」

なるほどね、と友人は微笑んだ。

「じゅじゅの話聞く限りでは、じゅじゅ次第だと思うよ」

そっか、と画面の侑士に、よし!と気合を入れる。

「次はっ頑張るっ!」
「頑張ることないよー」
「そそ。身を委ねとけばいいの」

それが難しかったんだよー、と大学内カフェのソファに沈み込んだ。

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