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好きに理由はいりません

第7章 たった一人の大切な人


佐久間side

康二と話した後すぐに

ゆきちゃんに連絡をして会う約束をした


待ち合わせ場所に来たゆきちゃんは

嬉しそうに

「佐久間さんから誘ってもらえるなんて

凄く嬉しいです」

そう言って笑う…


でも…


「まこちゃんのことで

ちょっとゆきちゃんに確認したいことがあって…」


そう言った瞬間

顔から笑顔が消えて



「あの子佐久間さんにバラしたんですか…?

言わないって約束したのに…

ほんと使えない…」


なんてありえない言葉と一緒に

小さく舌打ちをする…


そんなゆきちゃんの肩を掴み


「まこちゃんに何した…?」


そう聞いた俺に


ゆきちゃんは


「なんだ…何も知らないんだ笑

でも…もういいか…

佐久間さん全然振り向いてくれないし

こっちも疲れてきちゃったから笑」


そう言うと肩を掴む俺の手を払いのけて

にっこりと微笑む…


「まこちゃん、まこちゃんて

あんな暗くて地味な子のどこがいいんですか?

佐久間さんと二人で写ってる写真見せて

私とのスキャンダルのすぐ後にこんなの出たら

佐久間さんもグループも大ダメージだよって

脅してあげたら

あっさり身を引いてくれましたよ?

ほんと単純ですよね笑」


そう言ってけらけらと笑うゆきちゃんに

すごく腹が立つけど


それ以上に腹が立つのは

まこちゃんがついた嘘に気付けなかった

自分自身だ…



まこちゃんが嘘つきなこと

俺が一番わかってたはずなのに


なんでその嘘に気付いて

あげられなかったんだろう…



「俺のことは何て言ってもいいけど…

まこちゃんを傷つけるのは許せない…

二度と俺にもまこちゃんにも近付かないで…?」



そう言ってゆきちゃんを見つめると

ゆきちゃんは小さくため息をつき


「ほんと似た者同士ですね…

あの子も同じこと言ってましたよ?

大ちゃんを傷付けたら許さないって笑

ほんと二人してバカみたい…」


そう言うと俺に背中を向けて歩き出した…
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