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好きに理由はいりません

第7章 たった一人の大切な人


さっくんに悪いなんて思う必要ない

そう思うのに


あからさまに辛そうな姿を見て見ると

胸が痛んでしまう…


だから仕方なく


「大丈夫…?」


そう声をかけると


「大丈夫なわけないよ…

まこちゃんいつの間にか家引っ越してるし

連絡しても返事もしてくれないし……」


なんて

さっくんは辛そうに言う…




「でも…

最近またゆきちゃんと会ったんやろ?

それで寂しいなんてよう言うわ…」


そう冷たく言うと

さっくんは



「それでも…

まこちゃんの変わりはどこにもいないよ…?

まこちゃんだけが俺の特別だから…」


そう言って笑う…


ほんまめんどくさい二人やな…


お互いがお互いのこと

好きで仕方ないくせに



間に挟まれて翻弄されてる

こっちがあほみたいや…


だからちょっと意地悪をして


「まこちゃんの引越し先俺知ってるよ?」



そうポツリと言うと

さっくんは案の定慌てて



「なんで康二が知ってんの!?

それより引越し先俺に教えて!!」


なんて食い付いてくる


そんなさっくんに


「あかんよ…?

まこちゃんに教えないって約束したから…

でも俺が思うに…

まこちゃんが頑なに

さっくんと離れようとしてんのは

他に理由があるような気がするんよね…

今までさっくんが仲良くしてたから

言わへんかったけどゆきちゃんて

男関係あんまりいい噂聞かへんよ…?

いい加減ちゃんと現実と向き合わな

ほんまに手遅れになるよ?」


そう言って背中を向けると

さっくんはスマホを持って

楽屋から出ていく…


ほんのちょっとだけ胸が痛むけど


それでもまこちゃんに…

いやもちろんさっくんにもやで笑?



二人に笑顔でおって欲しいから…




はぁ…


ほんまどうしようもない二人やで…笑
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