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好きに理由はいりません

第7章 たった一人の大切な人


仕事終わりマンションの前に

見慣れない車が止まっていて

通り過ぎようとした瞬間窓が開いて

康二くんが笑顔で私に手招きをする


誘われるまま車に乗り込み

走り出した車の中

何を話せばいいのかわからなくて

下を向いていると


「まこちゃんお腹空いてる…?

なんか食べに行く?」


そんな康二くんの声がして

慌てて


「お腹空いてないので大丈夫…」


そう言った瞬間

言葉とは裏腹にお腹は素直な音を立てる…



恥ずかしくてぎゅっとお腹を押さえると



「めっちゃお腹空いてるやん笑

俺も仕事終わりでお腹空いててさ

まこちゃんが嫌じゃなかったら

ちょっと付き合ってくれへん?」


そう言って笑いながら

康二くんは私の頭に手を伸ばす…


そんな康二くんの手を避けて


「ご飯はいいですけど…

頭は撫でないで下さい…

大ちゃんを思い出しちゃうので…」


そう言うと


「そんなにさっくんのこと好きなくせに

なんで別れたん?

たぶんアイドルやからが理由ちゃうよね?」


なんて

少し悲しそうに笑って

私に聞いた…
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