第4章 好きだと言う勇気
朝目が覚めると
ソファーで眠っていたはずの
大ちゃんはもういなくなっていて
昨日起きたことは全部
夢だったんじゃないかと
思える
でも…
机に残されたメモには
「おはようまこちゃん
夕方には仕事終わるから
夜ご飯は一緒に食べようね?」
そう書かれていて
自分がしてしまったことが
ちゃんと現実なんだと
思い知らされて…
高熱のせいにして
無かったことにする…?
"夢を見たんじゃ無い?"
って知らないふりをする?
そんなずるいことばかり
考えてしまう
わかってるよ…?
いい加減潔く負けを認めるべきだって…
でも…
怖いんだから仕方ないじゃないか…
認めてしまったら
大ちゃんしか見えなくなってしまいそうで
自分が自分じゃなくなってしまいそうで
そうなることが
ただただ
怖くてしかたないんだ…