第4章 好きだと言う勇気

決心をして顔を近づけてみたものの

どうしても勇気が出なくて少し躊躇していると

そんな私の頭に大ちゃんの手が伸びて

私の頭を引き寄せる


大ちゃんの唇に私の唇が重なって

ビリビリと体に甘い電流が走る


何度も何度も触れる唇に

苦しくて少し唇を開くと

口移しするはずだったポカリが

大ちゃんの唇をつたい流れ落ちる…


甘く苦しい痺れから
逃げ出したくても


大ちゃんの手に引き寄せられて

逃げ出すことさえ出来なくて


空気を求めて口を開くとそこからさらに

大ちゃんの舌が割り込まれる



苦しくて必死に大ちゃんの体を押し戻し


「ん…だいちゃ…も…だめ…」


そう呂律の回らない口で必死に言うと…

大ちゃんのまっすぐな目が私を見つめていて



「待つって言ったのに…ごめんね…？」



そう言って私の髪を優しく撫でる…



認めたら苦しくなる


そうわかっていても…



大ちゃんの目や

声や

体温が



抗えないぐらいに私をダメにしてしまう…


大ちゃんのまっすぐな目に

引き寄せられるみたいに

そっと触れるだけのキスをすると…


「大好きだよ笑」

なんて

大ちゃんは嬉しそうに笑って

私に甘い甘いキスの雨を降らせた…