第3章 認めたら負け
これだよ、これ笑
私の知ってる大ちゃんの笑顔は!
なんて
嬉しくなって
「本物の大ちゃんだ…笑」
そう言ってケラケラと笑うと
大ちゃんは
「うわぁ、酔っ払いがいるよ笑」
なんて笑っていつものように
よしよしと私の頭を撫でる…
部屋の中に入り
机に並ぶ空き缶を見て
「これ一人で全部開けたの?
飲み過ぎでしょ笑」
そう言って驚く大ちゃんに
「いいでしょ別に…
もう私も大人なんだからさ…」
なんて不貞腐れながら
飲みかけのビールに手を伸ばすと
その手を大ちゃんが掴んで
「大人で酔っ払いのまこちゃんもかわいいけど
それ以上飲んだら明日後悔することに
なるからやめときましょう笑」
そう言うともう片方の手で
私のビールを高く持ち上げる…
「こら…私のビール…!」
そう言ってビールに向かって伸ばした手は
大ちゃんに軽々と避けられて
バランスを崩した私の体は
ふわりと私を抱きしめた
大ちゃんを下敷きにソファーの上に倒れ込んだ…