第2章 アイドルと幼馴染の間
あれからというもの
隣に越してきて過去の亡霊さんは
私の前に現れては
私の心を乱していく…
朝会えば"いってらっしゃい"と笑って
夜に会えば"おかえりと"と手を振ってくる
ただそれだけなのに
1日顔を見ないと
なんだか少し
ほんの少しだけ寂しと思ってしまう
まぁ…相手はアイドルだし…
テレビをつければ
いつでも会えるわけだけど…
でもテレビの中やスマホの中で見る
大ちゃんは
やっぱり私の知っている
大ちゃんとは違って見えて
知らない人を見てるような気がしてしまうんだ…
あぁ…だめだダメだ…
油断するとまた頭の中を
大ちゃんが埋め尽くしていく…
余計なことを考えるな!
明日は会社も休みだし
ビールをたらふく飲んで
大ちゃんと言う名の記憶は全て
空の彼方に飛ばしてしまおう笑