第2章 アイドルと幼馴染の間
突然触れた唇に
「な…なにを!?」
そう叫んで
大ちゃんの体を突き飛ばすと
「俺の大事なほっぺたに
俺以外の唇が触れたから
ちゃんと消毒しとかないとね笑?」
なんて訳のわからないことを言いながら
大ちゃんはニコニコ楽しそうに笑う…
そんななぜかご機嫌な大ちゃんに
「わ…たしののほっぺたは
そもそも大ちゃんのじゃない!!」
そう言って唇が触れたほっぺたを押さえながら
睨みつけると
大ちゃんはにゃははと笑いながら
「まこちゃんの体は頭の先からつま先まで全部
俺のなの!
だから他の人に触らせちゃだめだからね笑?」
そう言ってまた
私の頭をよしよしと撫でる…
はぁ…大ちゃんの思考回路が
まったくわからない…汗
これはだめだ…
お祓いが…
まったくもってうまくいってない…
こうやって大ちゃんのペースに
巻き込まれてると
きっと私はまた懲りもせずに
大ちゃんの笑顔と手の呪縛から
抜け出せなくなってしまう…
だからちゃんと分かって欲しくて
「あのね…
私ははもう大人なんだよ…?
今目の前にいる私は
あの頃の何も出来なかった
私とは違うんだよ…
だからもう私のことはほっといて…」
そう言って笑顔の大ちゃんに
背中を向けた…