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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第21章 群発災害


宗四郎はまた刀伐術と抜討術を組み合わせて攻撃をし、両腕を斬り落とした怪獣に抜討術6式を繰り出そうとした。


「は?」


怪獣は宗四郎のような抜討術の構えを取る。

宗四郎キレてる…そりゃそうだ、怪獣は彼が必死の努力を積み上げてものにしたものを見よう見真似でしようとしているのだから。


「宗四郎!」


すぐに駆け寄ろうとしたが怪獣の攻撃は宗四郎にあたり、防御したようだが吹っ飛ばされていった。

膝に手をついて起き上がる彼に怪獣が、先程抜討術を使う時に普通の腕になった手に刀を持ち振り翳そうとしている。


いや…いやっ!!


「宗四郎っ!!」


彼の胸が斬り裂かれた。


すぐにまた刀を振り落とそうとする怪獣を見て、すぐに地面を蹴った。

ダメ…それ以上はやめて…彼は、彼だけは失いたくないのっ…!


「宗四郎っ…!」


彼の前に刀を逆手で持ちながら出す。

来る衝撃に備えて、大粒の涙が零れる目を瞑った。


瞬間、腕が焼けるように熱くなる。


「ガハハハハハハ!!どうだ防ぎ切ったぞ!!褒めろ!!」


10号の笑い声が響く。


宗四郎は私を抱えながら受け身を取った。


10号……ありがとう…。

10号が自身のしっぽを斬られながら防いでくれた。

私の腕も斬れたけど…。


10号がいなければ私は腕を失っていたかもしれない、宗四郎の腕まで落ちていたかもしれない。

もし宗四郎の腕がなくなってしまえば…もう彼が防衛隊として在り続けるのは難しくなる。

何よりも信頼している彼女の隣で道を切り開くことが出来なくなる。

それだけは絶対にダメだ。

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