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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第6章 慰労会


次の日、私の回復を待って延期していた初任務の慰労会が開かれる。
出雲くんがお店を用意してくれたらしい。

私たち新人と副隊長、小此木さんが参加した。


まさか、みんな揃って非番とは...。


私、市川くん、古橋くんの退院祝いも含まれているようだ。


副隊長の隣に座らせられその隣に市川くんが座ると、副隊長に場所を交換させられた。
私が端になり副隊長が間に座る。

別にそこまで気にしなくていいと思うんだが...。


20歳超えのみんなはビールを持ち、それ以外はジュースを飲む。

私はお酒が弱いのでジュースにしてもらった。


みんなの言い合いが始まる中、それに気付いた副隊長にこういう時こそ飲まんでどうすんねんと、無理やりビールを流し込まれてしまった。

それを見ていた小此木さんに注意されている。


頭がふわふわとしてきて、身体の芯がなくなったみたいにぐねぐねと動いてしまう。


「なんや、酒弱かったんか。」


んーと緩く返事をしながら、副隊長の膝に倒れ込んだ。


「それにしても弱すぎやろ。」


へにゃっと笑った私に笑い返してくれる。


ビールを飲んだり食べ物を食べたりしながら小此木さんと話している彼の膝を枕にしながら、彼のファスナーを上げたり下げたりして遊んでいる。

そんな変なことをしているが、何故か楽しい。
飲ませられたお酒のせいだろう。

どうやら副隊長も気にしていないらしい。
ずっとみんなを見たりしながら小此木さんと話している。


副隊長の隣に座った市川くんはそんな私に引いていた。
小此木さんは始めは驚いていたが、もう気にしていないようだった。


ファスナーの上げ下げに飽きてくると、彼のお腹に顔を擦り寄せて匂いを嗅ぐ。


そんなことをしていたら肩を叩かれたので見上げると、少し退けて欲しいとのことだった。

彼に支えられながら退くと、副隊長は立ち上がり声をかけながら手を叩く。


日比野先輩の働きが認められ、正式に隊員になったらしい。
副隊長が第3部隊へようこそと言うのを皮切りにみんなから喜びの声が上がる。


「ひびのせぇんぱーい、おめでとーございまーすぅ...。」


なんとも間抜けな喋り方で彼を賞賛した。


そのまま騒がしい声を子守唄に寝てしまった。

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