• テキストサイズ

短編集【呪術廻戦】

第3章 お願い先生っ! 五条×生徒


呪力量がある憂太くんはまだ大丈夫そうだ。


私は真希ちゃんの後ろについた。



「体力強化するよ?真希ちゃん。」
「あぁ、頼む。数が多いな…。」


汗を拭い、真希ちゃんはふぅっと息を吐いた。


私はその真希ちゃんの背中に手を当て、術式をかけた。



「終わった後、少し反動あるから…無茶はダメだよ。」
「助かった。」


筋力はかなりある真希ちゃん。

体力だけでなく、そんな彼女の筋力も少しだけ強化しておいた。




私は再び少し離れ、雑魚の呪霊を祓っていった。












■□■□■□



もう30分は経った気がする。


私は額から流れる汗を袖で拭いた。
私でこんなに疲れてるんだ、前線の二人はもっと疲れているだろう。




私は真希ちゃんを見つめた。



「…真希ちゃんっ!」


武器を振るう真希ちゃんは、何も変わらないように見えるが、左手が折れている。


私は真希ちゃんに駆け寄った。


「大丈夫だ。後少しーー…」
「ダメ。今強化されてるからそう感じてるだけ。この先腕がうごかなくなるよ。下がって。」


私はキツく彼女に言った。


「…くっ。」


悔しそう睨みつける真希ちゃんの、目の前にはタコみたいな大きな呪霊。

私は真希ちゃんの前に立ち、鎌を構えた。


「、下がれ。には無理だ。」
「真希ちゃんが下がって。時間を稼ぐから。左手守ってよ!」


私は鎌を振りかぶった。



「大丈夫。僕に任せて。」


「憂太っ!」



私たちに気付いた憂太くんが、駆けつけてくれた。


「一回下がろう。」


そう言って、憂太くんは私と真希ちゃんを片手ずつ抱き上げ飛び上がった。


「ゆ、憂太くんっ!」

いつのまにこんなに力をつけたんだろうか。
私よりも後に転入してきたのに、人を二人抱えて走れるくらい…。


「先生っ!」

そう言って、憂太くんは私をぽいっと投げ捨てた。


「さんをお願いします!」
「ひゃっーー!」


ふわっとした浮遊感のあとに、がしっと抱えられる感覚に、私は閉じていた目を開けた。


「ナイスキャッチ。」
「せ、せんせっ!」


/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp