第2章 上司がウザいです 五条×補助監督 (R18)
五条はの腰に手を回し、リクライニングで寝転ぶ上に抱き寄せた。
「…離してください。」
飛行機の中で大声を上げられないは、肘掛けと背もたれに手をやり言った。
「五条さん。」
子供をあやすように、諭すようにはゆっくり名前を呼んだ。
「ちょっと癒されたら頑張るから。」
この後五条は宗教団体の幹部の女性と会い、話さなければならない。
セクハラをしてくる、ということは五条相手にしては来ないだろうが、そんな気持ちのいいものではないだろう。
は彼にすこし同情をした。
「…任務、おまかせします。」
頑張って。とか、
お願いね。なんて可愛いことを言えないにとって、精一杯の労いの言葉を小さく呟いた。
「……」
しかし五条にとってもその言葉すら意外だったのか、の腰に手を回したまま、の顔を覗き込んだ。
すこし照れたのか赤らめた頬に、五条は目を輝かせた。
「やだ、ちゃん可愛いっ」
「辞めてください。」
五条はの頬にキスをしたが、は必死に抵抗をして、自分の席に戻った。
「酔ってるならそんなことしてないで、休みましょう。あと少しです。」
「はーい。」
は赤くなった顔を見られないよう、顔を背けてくくっと笑う五条に気付かないフリをした。