第2章 上司がウザいです 五条×補助監督 (R18)
は少し言いづらそうにしていた。
「今回の任務は危険な呪物を受け取るだけです。」
「だから、なんで僕なのかって話じゃん。」
「…わかりません。」
「知ってるよね。」
「言えません。」
は真っ直ぐ前を見て運転をしながらきっぱり言ったが、五条は横でを見つめていた。
「ねぇ。」
「下っ端の補助監督の私が言えないって事がどういうことか察してください。」
「無理。」
「……。」
「僕は君の上司みたいはもんでしょ。」
「はい。」
「なら言ってよ。じゃないと行かないよ、任務。」
は迷った。
夜蛾学長には、“めんどくさくなるから悟には言わなくていい”とも言われた。
五条と夜蛾学長に挟まれた場合、はどちらの命令を優先すべきか考えていた。
「あー、呪物、間違えて破壊しちゃっおっかなー。」
「辞めてください。」
「が受け取ってきてよ。僕待機してるから。」
「五条さん。」
は諭すように言ったが、五条はやる気は無いようだ。
「言ったらやってくれますか?」
「たぶんね。」
「内容聞いて、やらないって言わないでください。」
「うんうん。そうする。」
は信号に止まり、チラッと五条に視線を向けた。
「長崎の宗教団体から献金を受け取る予定です。」
「はぁ?」
「“呪術師最強五条悟”に会って話がしたいそうです。」
「やだよ。」
「そう言われると思って黙ってました。他に呪物や呪霊などの情報、九州の呪術界の情報や任務の斡旋など、高専との繋がりを持ってくださるそうです。」
「いらなくない?」
「上は必要と考えてます。」
むすっとし始めた五条にははらはらとした。
夜蛾学長には黙ってろと言われたことを、言ってしまったせいで九州との関係が悪くなってしまったらどうしようかと、汗をかき始めていた。