第2章 上司がウザいです 五条×補助監督 (R18)
補助監督は、ありとあらゆることに対応できなければならない。
呪術師が命をかけ戦うのであれば、それに専念できるよう補助しなければならない。
「泊まり準備これでよし。」
はカバンを二つトランクに入れた。
五条のとの分だ。
の術式はものを小さくする術式だ。
しかしは呪力も少なく才能もなかった。
上手く使えたらいいのだが、できるのは無機物を小さくするくらい。腕のいい荷物持ちくらいだった。
五条は怪我することはないが、念のため救急セットや五条の暇を潰すための本や漫画なども小さくして鞄に詰めていた。
「飲み物やお菓子とかも入れておこう。」
は小さなカバンにも五条のことを考えながら用意をしていった。
「お疲れサマンサー。」
「お疲れです、五条さん。」
いつものように後部座席を開け、五条が乗り込むのを待っていると、五条は助手席のドアを開け一人先に乗り込んだ。
は慌てて後部座席のドアを閉めると運転席に回った。
「後ろの方が広いです。」
「こっちがいいから。さ、行こうか。」
はシートベルトをすると、車を発進させた。
「まずは羽田に向かいます。その後飛行機で長崎に向かいます。」
「はーい。」
五条は座席を目一杯後ろに下げ、広々と座った。
それでも脚が長く、狭そうではチラッと足に視線を向けた。
「ところでさー、今日の任務、なんで僕なの。」
呪物の受け取り。
ただそれだけの任務だ。
不審死が続いてるとはいえ、特級呪術師である五条が行かずとも取り扱いさえ気をつければいいはずだ。
「教会は取り壊しではありますが、宗教団体は残ります。」
「うん。」
「信者が減り、縮小するので、今回聖杯を手放すのですが…その……」
「何?」
「幹部の女性が、“五条悟”にあって挨拶をしたいとの事です。」
「何それ。」
スマホでゲームをしていた五条は顔を上げ運転しているを見た。